総合病院とクリニックの違いとは?

普段から特に意識せずに、医療機関のすべてを病院と呼んでいるが、医療法によると、病気や怪我の治療を行うことのできる施設は、原則的に総合病院とクリニックに分かれている。
総合病院とクリニックの主な違いとは、総合病院の場合、複数の診療科と病床を20以上持つ医療機関のことを指し、国立病院、大学病院、企業立病院などが総合病院に当てはまる。
総合病院では、働く人数と医療設備の基準を特別に設けている。

一方のクリニックの場合は1から19の病床を持つ有床診療所と、無床診療所や歯科診療所のことを指す。
また、クリニックは医師や看護師の数の規定は無いので、医師でなくても開設することができる。
実際の例として、市町村や医療法人、社会福祉法人などが開設していることが多くある。

日本では、病院へのフリーアクセス制を取っていて、どの医療機関にも受診することができる。
近年では、医療設備の充実した総合病院への患者の集中によって、忙しさから高度な医療が必要な患者への治療が十分に行き届かないという問題が起こっている。
そこで、2016年4月から制度が改正されて、クリニックなどの医師からの紹介状を持たずに総合病院を受診した場合に、診療時に特別料金の徴収が義務化されることになった。

これは、誰もが適切な医療機関で治療を受けられるようにするためである。
総合病院は、MRIやCTなどを使った精密な検査や、大きな病気や怪我の治療を受け持ち、クリニックでは、軽い病気・けがや慢性期疾患など軽い症状の病気や怪我の診療を受け持つという役割分担である。
このように、魅力ある総合病院とクリニックの違いを知り、自分にあった職場を探してみてほしい。